プレイヤーの「血液」をインクに?EVE Onlineが仕掛ける究極のファン参加型プロジェクト「The Blood Tome」の全貌

プレイヤーの「血液」をインクに?EVE Onlineが仕掛ける究極のファン参加型プロジェクト「The Blood Tome」の全貌

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CCP Gamesが開催する「EVE Fanfest 2026」にて、コミュニティの歴史を物理的に保存する前代未聞のプロジェクト「The Blood Tome」が発表されました。これは、プレイヤーから提供された血液をインクに混ぜ込み、ゲームの歴史を綴った手書きの写本を作成するという壮大な試みです。本記事では、この衝撃的な企画の概要と、それが持つ文化的な意味合いについて解説します。

「The Blood Tome」の仕組みと目的

プレイヤーの「一部」を刻む写本制作

「The Blood Tome」は、EVE Onlineの歴史を後世に伝える「Capsuleer Edda」と呼ばれる写本を制作する文化・アーカイブプロジェクトです。イベント参加者は希望すれば、指先から微量の血液を提供することができ、その血液が特別なインクの原料として使用されます。

厳格な倫理と安全基準

このプロジェクトは、医学的な監督下で実施されます。採取された血液は専門機関deCODE geneticsによって滅菌処理され、感染源を中和した上でインクに混合されます。参加者のプライバシー保護のため、提供された血液はすべて混ぜ合わされ、個人の特定ができない「集団的な貢献」という形をとる設計となっています。

2冊の永久保存版写本の作成

完成した写本は2冊制作される予定です。1冊は永久的な施設に保管され、もう1冊は美術館や展示会での公開用として活用されます。伝統的な羊皮紙や専門家のカリグラフィー技術を用い、長期間保存が可能な芸術品として仕上げられます。

デジタルゲームにおける「物理的な永遠」の追求

オンラインゲームと「血」による絆の象徴化

「The Blood Tome」は、極めてデジタルな存在であるMMOの歴史を、あえて「肉体」という物理的な素材で封じ込めるという逆説的な試みです。プレイヤーの血液を用いることは、EVE Onlineという仮想世界のコミュニティを、単なるデータではなく、個々の人生や情熱が交差する「生きている歴史」として再定義する強力な象徴行為といえます。

コミュニティ主導型の新たなアーカイブ手法

多くのオンラインゲームはサービスの終了とともにデータが失われるリスクを抱えていますが、このプロジェクトはコミュニティの参加を通じて、ゲームの歴史を物理的な芸術品へと昇華させる新しいアーカイブの形を示唆しています。この動きは、今後のライブサービスゲームにおいて、プレイヤーコミュニティを「ただの消費者」から「歴史の共同制作者」へと変貌させる、重要なマイルストーンとなるでしょう。

画像: AIによる生成