ピッチ上の苦境とは対照的！アル・アハリ、クラブW杯とアディダス契約で財政は黒字転換、巨額予算を承認

エジプトのサッカー界の雄、アル・アハリは、2024/25会計年度において、国際大会への参加と商業契約による収益増加により、4500万エジプトポンド（約170万ドル）の黒字を計上したことを発表しました。この財務改善は、クラブがピッチ上で直面している課題とは対照的な明るいニュースです。

年間予算84億エジプトポンド超え、クラブの経済的成長を反映

クラブ理事会は、2024/25会計年度の総予算として84億8800万エジプトポンド（約1億7600万ドル）を承認しました。これは、アル・アハリの経済的な成長と、将来への積極的な投資姿勢を示しています。

クラブワールドカップでの活躍が収益を後押し

この財務黒字の主な要因の一つは、FIFAクラブワールドカップへの参加です。この大会への出場により、税引き前で約1100万ドルの収益が見込まれており、クラブの財政に大きく貢献しました。

アディダスとのパートナーシップ更新でさらなる安定収入を確保

さらに、アル・アハリはスポーツ用品大手アディダスとのキットパートナーシップを2026年から2030年まで延長しました。具体的な契約金額は公表されていませんが、地元メディアの報道によると、この契約は1100万ドルに相当するとされています。これにより、クラブは安定した収入源を確保しました。

ピッチ上での課題と監督交代

一方で、アル・アハリはエジプト・プレミアリーグで4試合を消化し、わずか1勝に留まるなど、ピッチ上では苦戦を強いられています。この状況を受け、クラブはスペイン人監督ホセ・リベロ氏との契約を解消しました。

考察：逆境を乗り越えるクラブ経営の重要性

ピッチ内外のバランスの重要性

アル・アハリの事例は、スポーツクラブがピッチ上の成績だけでなく、商業戦略や国際大会への参加を通じて、いかにして経営基盤を強化できるかを示しています。たとえ国内リーグで苦戦を強いられていても、クラブワールドカップのような国際的な舞台での活躍や、有力ブランドとのパートナーシップは、クラブの財政に大きなプラスをもたらす可能性があります。これは、長期的なクラブ経営において、ピッチ内外の活動をバランス良く推進することの重要性を浮き彫りにしています。

将来への布石としての巨額予算

年間84億エジプトポンドを超える予算の承認は、単なる現状維持ではなく、将来への積極的な投資と成長戦略を示唆しています。この巨額の予算は、有望な選手の獲得、育成プログラムの強化、インフラ整備などに充てられると考えられ、クラブが今後もエジプト国内だけでなく、アフリカ、そして世界のトップレベルで戦い続けるための布石と言えるでしょう。

逆境からの復活への期待

ピッチ上での苦境にもかかわらず、クラブの財政基盤が強化されたことは、ファンにとって希望の光となります。強化された財政力は、新たな監督の下でチームを再建し、再び栄光を取り戻すための強力な武器となるはずです。アル・アハリが、この安定した財政基盤を活かして、ピッチ上での課題を克服し、さらなる飛躍を遂げるかどうかに注目が集まります。