
WGAメンバー、ストライキ中の組合職員への支持を表明:「彼らなしでは2023年を乗り切れなかった」
全米脚本家組合(WGA)のメンバーが、組合職員で構成されるWriters Guild Staff Union(WGSU)との間で公正な契約に向けた交渉を進めるよう、組合指導部に連帯の意思を示しました。この動きは、WGAがハリウッドスタジオとの新たな契約交渉を控える中で、組合内部の結束の重要性を浮き彫りにしています。
組合職員のストライキ:WGAメンバーの連帯
ストライキの背景とWGAメンバーの参加
WGAメンバーは、ストライキ中の組合職員(WGSU)を支援するため、連帯集会を開催しました。WGSUは115名の組合員を擁し、6ヶ月以上にわたる組合指導部との契約交渉で進展が見られないことからストライキに突入しています。WGAメンバーは、組合職員が2023年のストライキにおいて、ストライキキャプテントレーニング、ピケットラインの調整、集会の組織化など、重要な役割を果たしたことを認識しており、彼らの貢献に敬意を表しています。
組合職員からの要望と交渉の現状
WGSUが契約交渉で求めているのは、AIソフトウェアによる従業員の監視およびパフォーマンス監視に対する保護、そして仲裁を通じた適正手続きを含む「正当事由」保護です。さらに、脚本家とは異なり代理人がいないため、代理人を通じて超過報酬を得ることができないことから、組合員規模の賃金と、ハリウッドスタジオとの契約よりも高い年次昇給を要求しています。しかし、組合指導部からは「表面的な交渉」しか行われていないと不満の声が上がっています。
WGA指導部へのメッセージ
WGAWのキャプテンであるジョー・ルッソ氏は、「これらの職員は、私たちの残業代の処理、遅延請求の処理など、多くの基盤となる業務を行っています。彼らは私たちが仕事に集中できるように、脚本家がやりたくない多くのことを行ってくれます。私たちは、自分たちの組合から公正に扱われることを望んでいます」と述べています。また、別のキャプテンであるジャッキー・ペン氏は、「2023年のストライキを乗り越えられたのは、職員のおかげです。彼らは、脚本家が現れる前にピケットラインに現れ、一日の終わりに最後に去った人々でした」と、職員の献身的な働きを称賛しました。フィリップ・ウォーカー氏は、「彼らが求めていることは完全に合理的であり、我々の組合がそれを与えないという事実は、スタジオとの交渉開始直前に、間違ったメッセージを送ることになります。我々は、組合が自らの主張を実践する必要があります」と付け加えています。
WGA職員ストライキ:組合内部の結束が問われる時
内部交渉の重要性:スタジオ交渉への影響
WGAがスタジオとの新たな契約交渉(MBA交渉)を3月16日に控える中、組合内部で組合職員との間で公正な合意に至ることが、交渉の成功に不可欠であるという見方が強まっています。CK・キーケル氏は、「私たちのキャリアを日々支援してくれる自分たちの人々に対して、なぜ壁を作るのでしょうか? AMPTP(全米映画テレビ製作業者協会)に対して団結した姿勢を示す前に、まず我々自身の問題を整理する必要があります」と、組合指導部の姿勢を疑問視しています。組合指導部は、職員組合とは19回の交渉セッションを通じて包括的な提案を行ってきたと主張していますが、WGSU側は、組合指導部が誠実に交渉に応じているとは考えていません。
AI時代における労働者の権利:WGA職員ストライキが示す課題
WGSUが掲げる、AIによる監視からの保護や、より公正な賃金・労働条件の要求は、エンターテイメント業界全体が直面するAI技術の進化という現代的な課題を反映しています。特に、AIがコンテンツ制作だけでなく、労働者の管理や評価にも利用され始めている現状において、WGSUの要求は、今後、他の多くの職種においても同様の議論を巻き起こす可能性があります。WGAが、自らの組合職員に対して、AI時代における労働者の権利保護をどのように保障できるか、その対応が注目されます。これは、WGAがスタジオ側との交渉で、AIに関する労働者の権利保護をどのように主張していくかという、将来的な姿勢をも占う試金石となるでしょう。
過去のストライキ経験から学ぶべき教訓
2023年のWGAストライキにおいて、組合職員が果たした役割は、WGAメンバーにとって鮮明な記憶として残っています。彼らの組織力や現場での実務能力なくして、長期にわたるストライキを成功させることは困難であったと、多くのメンバーが認識しています。この経験から、WGAメンバーは、組合職員の貢献を正当に評価し、彼らの労働条件改善を支援することが、組合全体の強靭性を維持するために不可欠であると考えています。今回のストライキは、単なる賃金交渉にとどまらず、組合員と組合職員との間の信頼関係、そして相互扶助の精神が、厳しい交渉を乗り越えるための基盤となることを再認識させる機会となっています。