
【食品ロス削減】イケアが「捨てられる野菜」でスープ販売!隠れた価値を発掘する新戦略
イケア・スウェーデンが、通常は収穫時に畑に残され廃棄されるブロッコリーの葉を活用したスープを、2026年1月末から国内の全店舗で提供開始します。この取り組みは、食品ロス削減と持続可能な食への意識を高める新たな試みとして注目されています。
ブロッコリーの葉の可能性
ブロッコリーの植物体は約50%が葉であり、そのうち約半分は食用可能ですが、これまで収穫時には florets(花蕾)と stalk(茎)のみが利用され、葉は廃棄されてきました。しかし、この葉の部分を活用することで、追加の土地、水、肥料、種子を必要とせずに、ブロッコリーの収穫量を理論上倍増させることが可能になります。
イケアの取り組み
イケア・スウェーデンは、Axfoundationとの共同プロジェクトを通じて、スウェーデン産ブロッコリーの葉を効率的に加工する手法を開発しました。葉を刻み、パッケージ化し、穏やかな加熱処理を施すことで、風味、色、香りが良く、様々な料理に適した原材料が作られました。この原材料を使用し、野菜卸売業者のGrönsakshallen Sorundaが、リーキ、ジャガイモ、玉ねぎと組み合わせたスープのレシピを開発しました。このスープは、約2.70米ドル/2.30ユーロという手頃な価格で提供され、2026年の収穫シーズンにはさらに供給量を増やす計画です。
農業廃棄物から生まれる新たな価値:イケアの試みが示す持続可能性への道筋
イケアによるブロッコリーの葉の活用は、単なる食品ロス削減策に留まらず、農業サプライチェーン全体における価値創造の可能性を示唆しています。この取り組みは、消費者に環境に配慮した選択肢を手軽に提供するという、イケアの「民主的デザイン」の哲学にも合致しています。
食品ロス削減と消費者へのメリット
このスープは、消費者が意識せずとも、食品ロス削減に貢献できる手軽な選択肢となっています。手頃な価格設定により、環境に良い選択が、特別なものではなく、日常的なものになることを目指しています。これは、消費者にとっては、美味しく、かつ社会貢献もできるという、二重のメリットをもたらします。
サプライチェーン全体でのイノベーションの重要性
イケアの事例は、食品ロスが消費者だけでなく、農業の生産段階から発生していることを浮き彫りにします。小売業者がサプライチェーンを遡り、これまで見過ごされてきた食材に価値を見出すことで、農業の非効率性を解消し、手頃な価格のメニュー開発に繋げられることを証明しています。これは、他の食品関連企業にとっても、新たなビジネスチャンスとなり得るでしょう。
今後の展望と持続可能な食システムへの貢献
ブロッコリーの葉のような「見過ごされた食材」の活用は、今後ますます重要になると考えられます。気候変動や資源の制約が進む中で、既存の資源を最大限に活用することは、持続可能な食システムを構築する上で不可欠です。イケアの取り組みは、食品業界全体に対して、革新的なアプローチで廃棄物を価値に変えることの重要性を示唆しており、同様の取り組みが世界中で広がる可能性があります。