Googleデータセンターがミネソタ州で1.9GWのクリーンエネルギーを創出!100時間持続する鉄空気電池とは?

Googleデータセンターがミネソタ州で1.9GWのクリーンエネルギーを創出!100時間持続する鉄空気電池とは?

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Googleがミネソタ州パインアイランドに新たなデータセンターを建設するにあたり、Xcel Energyとの間で締結された電力供給契約が、クリーンエネルギーの導入を大きく推進しています。この契約には、約2ギガワット(GW)のクリーンエネルギーと、100時間に及ぶ稼働が可能な鉄空気電池(iron-air battery)の導入が含まれています。これは、データセンターの電力需要増大という課題に対し、クリーンエネルギーと革新的な蓄電技術で対応する、注目すべき事例と言えるでしょう。

Googleデータセンターがもたらす1.9GWのクリーンエネルギー

Xcel Energyは、Googleの新たなデータセンターに電力を供給するための電力サービス契約を締結しました。このデータセンターは、Google検索、マップ、YouTube、Workspaceといった主要サービスを支える基盤となります。契約の一環として、Xcel EnergyとGoogleは、合計1,900メガワット(MW)の新規クリーンエネルギーを電力網に追加する計画です。これには、1,400 MWの風力発電、200 MWの太陽光発電、そしてGoogleとXcel Energyが「Clean Energy Accelerator Charge」と名付けた料金体系を通じて資金提供される300 MWの長期間エネルギー貯蔵が含まれます。さらに、Googleはこの計画のためにXcel EnergyのCapacity*Connectプログラムに5,000万ドルを投資し、電力網の信頼性向上に貢献します。

世界最大級の鉄空気電池が導入へ

この計画の特筆すべき点は、Form Energy社製の300 MW鉄空気電池システムです。この電池は、約30ギガワット時(GWh)の容量を持ち、約100時間持続するため、数日間にわたる電力貯蔵と需要ピーク時の電力供給を可能にします。Xcel Energyによると、これはエネルギー容量において、これまで発表された中で世界最大の電池プロジェクトとなります。

既存顧客への影響は最小限に

Xcel Energyは、このプロジェクトによる既存顧客の電気料金への影響はないと述べています。契約に基づき、Googleはデータセンターへのサービスに必要な新規インフラの全費用を負担します。これは、ミネソタ州の大型電力使用者に適用される規則に沿ったものです。同社によれば、ミネソタ州の一般家庭の電気料金はすでに全国平均よりも比較的低く、過去5年間では平均請求額が米国の平均より27%低くなっています。2013年以降、州内の一般家庭の電気料金は年間約1.55%の上昇にとどまっており、これはインフレ率を大きく下回っています。

AI時代を支えるクリーンエネルギー戦略

データセンター需要とクリーンエネルギー導入のジレンマ

AIとクラウドコンピューティングの拡大に伴い、全米でデータセンターの電力需要が急増しています。このような状況下で、既存顧客への負担増やクリーンエネルギー導入の遅延なく、需要増に対応する方法が、電力会社や規制当局にとって喫緊の課題となっています。今回のGoogleとXcel Energyの契約は、このような課題に対する一つの有効なモデルケースとなり得ます。

データセンター事業者によるグリッド強化への貢献

この合意が規制当局の承認を得られれば、将来の電力会社とデータセンター事業者間の契約のテンプレートとなる可能性があります。具体的には、大手テクノロジー企業であるGoogleが、自社の電力負荷増加に関連するグリッド強化や新規発電設備の費用を負担することが求められる形です。これは、データセンター事業者自身が、電力網の安定化とクリーンエネルギーへの移行に積極的に貢献するインセンティブとなり得ます。

長期間エネルギー貯蔵技術の重要性

特に注目すべきは、300 MWの鉄空気電池システムです。100時間という長期間の持続能力を持つこの電池は、再生可能エネルギーの出力変動を吸収し、電力供給の安定性を大幅に向上させる可能性を秘めています。AIなどの電力消費が大きい技術の普及には、安定した電力供給が不可欠であり、このような革新的な蓄電技術の発展と導入は、今後のクリーンエネルギー社会の実現に向けた鍵となるでしょう。

画像: AIによる生成