2026年W杯抽選会でカナダ代表に熱狂！シンクレア氏「現実味を帯びてきた」～経済効果と若手育成への期待～

2026年FIFAワールドカップの組み合わせ抽選会が終了し、カナダ女子サッカー界のレジェンドであるクリスティン・シンクレア氏は、この大会が「現実味を帯びてきた」と語りました。長年カナダ代表として6度のワールドカップに出場してきたシンクレア氏は、選手にとって抽選会が具体的な対戦相手をイメージし、戦略を練り始めるための大きな転換点となると指摘しています。

カナダ代表のグループと初戦の相手

カナダ代表のグループ分けと対戦相手

カナダ代表は、2026年ワールドカップでホームであるバンクーバーのBCプレイス・スタジアムにて、6月18日にカタールと、6月24日にスイスと対戦します。6月12日にトロントで行われる開幕戦の相手は、イタリア、北アイルランド、ウェールズ、またはボスニアのいずれかとなり、現時点では未定です。現在のFIFA世界ランキングでは、スイスは17位、カタールは51位に位置しています。

シンクレア氏、グループリーグ突破に自信を示す

バンクーバーで開催された抽選会のライブ中継イベントを共同で主催したシンクレア氏は、カナダのグループ分けに満足感を示しました。「我々のグループは良いと思う」と述べ、スイスおよびカタールとの試合は「勝てる可能性のある試合」だと評価しています。「我々にはチャンスがある」と、シンクレア氏は自信を覗かせました。大会全体の詳細なスケジュールは、後日発表される予定です。

スイス領事、バンクーバーでの試合開催に熱意を示す

バンクーバーのスイス総領事であるトーマス・シュナイダー氏は、スイスがバンクーバーでプレーすることになったことを「夢が叶った」と表現しました。彼は、自身の興奮は「言葉では言い表せない」と語っています。2021年の国勢調査によると、ブリティッシュコロンビア州には28,520人がスイスの民族的または文化的起源を持つと回答しています。シュナイダー氏は、自身と妻がBCプレイスでの試合のチケットを入手できることを願っていますが、その可能性は低いと感じているようです。また、試合のためにバンクーバーを訪れるスイスのファンからの「波」も予想しており、それを歓迎する姿勢を示しました。彼は、「スイスチームの存在を、私たちの国を宣伝するプラットフォームとして活用できる」と付け加えています。

2026年ワールドカップ開催がカナダにもたらす経済的・社会的な影響

カナダ経済への波及効果と若手育成への期待

シンクレア自身もカナダ代表の試合を直接観戦したいと願っていますが、チケットが「入手困難な人気チケット」になるだろうと認識しています。しかし、観客がスタジアムで観戦するか、ファンフェストで観戦するか、あるいは自宅でグループで観戦するかに関わらず、どのような形であれ特別なものになると語りました。彼女は2010年のバンクーバーオリンピックの際の雰囲気を覚えており、今回のワールドカップは「その100倍」になると予測しています。ブリティッシュコロンビア州のデイビッド・イービー州首相は、同州がホストとなることに興奮しており、試合がBC州に「経済を成長させ、良い賃金の雇用を創出し、州全体の勤勉な人々を支援する機会を提供する」と述べました。さらに、「これらの試合は、サッカー施設、サッカーに興奮している子供たち、フィットネスに励み、楽しんで自己肯定感を築いている子供たちによって、州の隅々にレガシーを残すだろう」と語り、自身は「決して得意ではなかったが、オレンジのスライスは大好きで、今でもオレンジのスライスが大好きだ」と冗談を交えて締めくくりました。

ワールドカップ開催がカナダサッカーにもたらす変革の可能性

サッカー人気を牽引するW杯効果への期待

2026年FIFAワールドカップの組み合わせ抽選会は、カナダ国内、特にサッカー界にとって、単なる試合日程の確定以上の意味を持っています。クリスティン・シンクレアのようなレジェンドが「現実味を帯びてきた」と語るように、このイベントは国民的な関心を高め、サッカーへの情熱を再燃させる起爆剤となり得ます。特に、カナダがグループリーグで戦う相手が具体的に決まったことで、国民はより一層、自国代表チームの戦いに感情移入しやすくなるでしょう。これは、国内サッカーのインフラ整備や若年層の育成プログラムへの投資を促進する大きなチャンスとも言えます。

レガシー創出と国際社会への貢献

BC州首相の発言にもあったように、ワールドカップ開催は経済効果だけでなく、次世代の育成や地域社会への貢献といった「レガシー」創出の機会でもあります。シンクレアが2010年のバンクーバーオリンピックの雰囲気を「100倍」と表現したことは、このイベントがもたらすであろう社会的なインパクトの大きさを物語っています。スイス領事の熱意が示すように、国際的な交流の促進にも繋がり、カナダの文化や魅力を世界に発信する機会ともなり得ます。ワールドカップという世界最大のスポーツイベントを成功裏に開催することは、カナダが国際社会においてより重要な役割を担うための足がかりとなるでしょう。