
アメリカの食卓に忍び寄る「毒」:企業の欲と規制の甘さが招く健康破綻
食の安全は幻想?超加工食品の恐るべき実態
現代アメリカでは、食の安全が声高に叫ばれる一方で、私たちの食卓には「超加工食品(UPFs)」と呼ばれる、合成添加物、内分泌かく乱物質(フタル酸エステル類、BPA/BPS)、そしてPFASといった有害物質が大量に含まれた食品が溢れています。これらは肥満、糖尿病、がん、神経疾患など、様々な慢性疾患と関連付けられているにも関わらず、独立した安全性試験をほとんど経ずに「安全」として市場に流通しています。「一般に安全と認められる(GRAS)」というFDA(アメリカ食品医薬品局)の緩い規制は、企業が規制当局の監視なしに化学物質を自己認証することを可能にし、その結果、アメリカ人の98%の血液からPFASが検出されるという異常事態を招いています。規制当局は、こうした累積的な毒性や業界が意図的に隠蔽する不正行為を黙認しているのです。
隠蔽される食のリスク:規制の穴と産業界の思惑
アメリカの食品には、欧州連合(EU)の約2,000種類に対し、10,000種類を超える規制されていない添加物が流通しています。その中には、世界的に禁止されている発がん性物質である臭素酸カリウムがパンに、そして「安全なフタル酸エステル代替品」として登場したATBCが神経毒性や胎児の脳損傷との関連を指摘されるなど、消費者の健康を脅かす実態があります。さらに問題なのは、FDAが直接承認するのではなく、業界団体が数千もの香料化学物質を承認していることです。2000年以降、新たな食品添加物でFDAによる包括的な審査を受けたのはわずか10件に過ぎず、残りは透明性のないまま食品供給に紛れ込んでいます。
考察:食の安全保障は「疑わしい」から「証明されるまで危険」へ
企業倫理の崩壊と規制当局の怠慢
企業は利益を最優先し、消費者の健康よりも製品の「安全性」を自己申告で済ませています。FDAのGRAS制度は、この企業倫理の欠如を助長し、規制当局は業界のロビー活動に屈し、最新の科学的知見や累積的毒性への対応を怠っています。BPAに代わるBPSも同様に有毒であることが示唆されており、マイクロプラスチックやPFAS、グリホサートといった化学物質が食品に浸透しているにも関わらず、FDAは旧態依然とした検査方法に固執しています。
今後の展望:消費者の意識改革と法規制の抜本的見直しが不可欠
この状況を打破するためには、RFK Jr.氏が提唱するように、化学物質の証明責任を「安全と証明されるまで危険」と転換する必要があります。これにより、企業は独立した長期的な試験を実施せざるを得なくなり、業界主導の不正な「科学」に終止符が打たれるでしょう。消費者は、PFASやフタル酸エステル類の使用禁止、全ての添加物の完全開示、そして持続可能な農業への補助金シフトを強く要求する必要があります。食の安全は、もはや「待っていても得られるものではない」のです。
食料供給システムの構造的課題
トウモロコシや大豆といった主要な超加工食品の原材料への補助金は、市場を歪め、ジャンクフードを本来の食品よりも安価にしています。これは、消費者が安価な超加工食品を選択せざるを得ない状況を生み出し、肥満や慢性疾患の蔓延を加速させています。この構造的な問題に対処しない限り、個人の努力だけでは健康的な食生活を送ることは困難です。
今後の展望:食料補助金の再配分と再生農業への移行
食料補助金のあり方を見直し、加工食品産業を支援するのではなく、再生農業や地域に根差した持続可能な食料生産を支援する方向へ転換することが求められます。これにより、より健康的で栄養価の高い食品が手に入りやすくなり、消費者の食生活の質が向上する可能性があります。
「隠された味」の背後にある真実
「天然香料」という言葉の裏に隠された数千もの化学物質の存在は、食品表示の透明性の欠如を浮き彫りにしています。消費者は、自分が何を摂取しているのか正確に知る権利がありますが、現状はそれを許していません。
今後の展望:表示義務の強化と「天然」の定義の見直し
「天然香料」に含まれる個々の化学物質の表示を義務付け、その定義を厳格化することで、消費者の誤解を防ぎ、より正確な情報に基づいた食品選択を可能にする必要があります。これにより、企業はより安全な原材料の使用を検討するようになり、食品全体の安全性の向上につながることが期待されます。