
【アフリカ開発の鍵】「原石輸出」から「現地加工」へ:BUA会長が訴える産業革命
アフリカ大陸の持続的な発展のためには、天然資源の単なる輸出から脱却し、現地での加工と付加価値の創出を推進することが不可欠であると、BUAグループの創設者兼会長であるアブドゥル・サマド・ラビウ氏は提言しています。2026年のミネラル・インダバ(Mining Indaba)で開催されたアフリカ・ファイナンス・コーポレーション(AFC)のフォーラムで特別ゲストとして登壇したラビウ氏は、アフリカの指導者、政策立案者、金融関係者、業界関係者に対し、資源の抽出から大規模な工業的加工と価値創造へと戦略を転換させるよう呼びかけました。
BUAグループの成功事例:セメント生産への転換
ラビウ氏は、BUAグループが16年以上前にセメント輸入から現地生産へと移行した経験を共有しました。当時はナイジェリアが豊富な石灰石埋蔵量にもかかわらずセメントを輸入しており、外貨獲得よりも輸入に依存する状況でした。この決定は、鉱業や重工業に伴う多額の資本投資と長い gestation period(事業化までの期間)を伴うものでしたが、AFCのような開発金融機関(DFI)からの忍耐強い長期融資に支えられました。この戦略的転換により、ナイジェリアはセメント輸入国から純輸出国へと変貌を遂げ、年間数十億ドル相当の外貨を節約することに成功しました。
AFCの役割とプロジェクトの実現可能性
ラビウ氏は、AFCがアフリカの工業プロジェクトに長期的な資本を動員する上で果たしている役割を称賛しました。AFCは、BUAのセメントおよび工業事業に対して4億ドル以上の融資を提供しており、その大部分はすでに返済されています。これは、適切に構造化されたアフリカの工業プロジェクトが、発展に寄与するだけでなく、商業的にも実行可能であり、資金が循環することを証明しています。
アフリカのパラドックス:資源は豊富でも価値は低い
ラビウ氏は、アフリカが世界で最も資源が豊富な地域の一つでありながら、鉱物や農産物の大半を未加工または最小限の加工で輸出しているという構造的なパラドックスを指摘しました。金、コバルト、銅、鉄鉱石、ダイヤモンド、ココアなどの例を挙げ、アフリカが世界の原材料供給の大部分を担っているにもかかわらず、川下のバリューチェーンで生み出される価値のごく一部しか捉えられていないと述べました。
「資源不足」ではなく「加工能力不足」
「アフリカには資源がないわけではありません」とラビウ氏は断言します。「不足しているのは、加工能力、産業規模、そして規律ある実行力です。」この課題は鉱業だけでなく農業にも及び、アフリカは世界の耕作可能地の大部分を保有しながらも、年間数十億ドル相当の食料を輸入し続けています。
工業化への道筋:政策、資本、そして実行力
ラビウ氏は、工業化は偶然に起こるものではなく、意図的な設計と実行によって達成されると強調しました。先進国が工業化を達成してきたように、アフリカも同様のアプローチを取る必要があります。これを実現するためには、政府、DFI、民間セクターの連携が不可欠です。DFIは、選鉱(beneficiation)や工業バリューチェーンに焦点を当てた長期融資を拡大し、政府は現地加工を奨励する政策を策定し、電力や輸送などのインフラに投資する必要があります。
アフリカの未来:抽出から変革へ
ラビウ氏は、アフリカの機会は、民間企業、忍耐強い資本、そして支援的な政策を連携させることで、大陸を抽出から変革へと、そして潜在能力から共有された繁栄へと導くことにあると結論付けました。アフリカが真の経済的自立と繁栄を達成するためには、資源の現地加工と工業化への戦略的な転換が、今まさに求められています。