なぜ旧型マスタングでFSDが動くのか?テスラの自動運転技術が持つ「意外な汎用性」

なぜ旧型マスタングでFSDが動くのか?テスラの自動運転技術が持つ「意外な汎用性」

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カリフォルニア州サクラメントの自動車部品ショップ経営者が、2年の歳月と約4万ドルを投じ、1966年式フォード・マスタングをテスラ車へと完全にコンバージョンしました。単なるEV化にとどまらず、モデル3のデュアルモータードライブトレインを移植し、さらにテスラの「Full Self-Driving(FSD/監視付き完全自動運転)」まで機能させています。

プロジェクトの全貌と驚異的な仕上がり

モデル3を心臓部に移植

このプロジェクトでは、モデル3のフロアと座席セクションをマスタングのボディに融合させています。バッテリーケースのサイズを調整することで、マスタングのオリジナル寸法を維持したまま、最高出力約400馬力を実現しました。0-60マイル加速は約3.5秒を誇ります。

初の「非テスラ車」でのFSD稼働

特筆すべきは、テスラのカメラアレイをマスタングの車体に移植し、オートパイロットやFSDを実際に動作させた点です。テスラ製以外の車両でFSDが稼働した例は、これが初めてと見られます。

快適性と利便性の追求

車内にはモデル3の15インチタッチスクリーンが搭載され、車両機能の制御やOTAアップデートが可能です。さらにサイバートラックのヨークステアリング、テスラ製のシートを装備し、充電ポートも元の給油口位置に設置されています。

テスラの自動運転技術から見る今後の展望

技術スタックの意外なポータビリティ

この事例は、テスラのハードウェアとソフトウェアが、当初想定されていたよりも遥かに移植性が高い可能性を示唆しています。これまでテスラはFSDのライセンス供与を他社に模索してきましたが、自動車メーカー側からの関心は低いとされてきました。しかし、個人レベルのDIYで異なる車体形状に適合できた事実は、技術的なライセンス供与の障壁が実は低いことを証明しています。

ニューラルネットワークの驚異的な頑健性

本来、テスラのビジョンベースのニューラルネットワークは、テスラ車専用のカメラ位置や高さに合わせて訓練されています。マスタングのように形状や屋根の高さが全く異なる車両でもFSDが機能している事実は、テスラのAIが極めて頑健であることを物語っています。これは今後、テスラが本格的に他社プラットフォームへ技術提供を進める際の強力な裏付けとなるでしょう。

画像: AIによる生成